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yhara配列(2025) - 30%キーボードを実用する

2025-12-17
Keeb

これはキーボード #2 Advent Calendar 2025 - Adventarの記事です。9日目がまだ空いていたのでお邪魔しました。

前日の記事はkiyokaさんによる親指Ctrlの話でした。私もEmacsで小指を痛めたことがあります(懐かしい)。

翌日の記事はt-miyajimaさんによるPuszleの紹介でした。4段目の下にさらに一段あるのは面白いですね。ケースもすごい。てか工房もすごい。

30%キーボードを実用する

今年はDetour、acai、littolと40%未満のキーボードを使う年でした。特にlittolは29キーとすごく小さいですが、工夫の結果、いくらかのタイプミスはあるものの仕事で普通に使えるくらいになりました。本記事ではそのキーマップを紹介しようと思います。

↑littol。かわいいね

↑acai。見た目重視で最下段に6uスペースバーを選んだため、打鍵難易度が上昇

↑detour。最下段が充実しており、35%キーボード入門に最適

Ctrl, Shift

30%キーボードで最初に考えないといけないのが「ShiftとCtrlどこに置く問題」です。私はプログラマーなのでこの2つは押しやすい位置にいてほしい。かつ、ノートパソコンのキーボードや40%キーボードのときの配列と行き来したときに大きな違和感がないことが望ましい。

ということで採用したのがこれです。AキーをCtrl、ZキーをShiftと兼用する。qmk firmwareでいうMod-Tapというやつですね。40%のときと比べると少し右にずれているだけなので、これが意外に押しやすいんです。というか慣れるとむしろ40%のキーが遠く感じられるくらい。

これだけだとCtrl-AやShift-Zを押すことができないため、右端にも兼用キーを用意しています。左右対称なので覚えやすい。

ちなみにベースレイヤーにセミコロンが置いてあるのは、AZIKでよく使うためです。AZIKはいいぞ。

数字レイヤ

Fキー長押しで、右手側がテンキーになります。

40%キーボードのときは横一列に並べてたんですが、30%だと押しづらいため、テンキー配列に変更しました。

ファンクションキーも同様の配列でレイヤを用意し、Qキーに割り当てています(たまにしか使ってないですが)。

移動レイヤ

スペースキーを長押しすると、カーソルキーなどを入力できます。40%のときは左右に配置していたEsc/Tab/Enter/Backspaceあたりもこのレイヤーに詰め込んでいます。

Enterキーは最初Mに割り当てていたのですが、;の部分もEnterだと覚えやすく押しやすいため、今はEnter2つで運用しています。

日本語入力切り替えはIとOに割り当ててみたのですが、なかなか良いです。

TabはWの位置にありますが、その下のSも空いていたので、Shift+Tabを置いてあります。ObsidianなどのエディタではTabがインデント、S-Tabが逆インデントなので、簡単に押せるとたまに便利です。

記号レイヤ

次に記号の話をしましょう。記号に関してはlittolが一番制約が厳しいため、図もlittolのもので説明します。なんといってもこの子、ドットとカンマのキーがないんですよ。

littol(再掲)

ということで記号レイヤです。レイヤキーはSキー長押しですが、左手の記号を押すとき用にLキー長押しでもいけるようになっています。

主に40%のときの配列を引き継いでいるのですが、さすがに29キーでは全ての記号を入れきることができませんでした。そこで登場するのが:

括弧レイヤ

括弧専用のレイヤーです。Dキー長押しで、4種類の括弧を入力することができます。

ちょっと考えているのが、ダブルクオートなどのペアで使う記号もこのレイヤに移してはどうか?という案なんですよね。ただ、なんだかんだでlittolには全ての記号を詰め込むことができたのでやらないかもしれません。このあたりはyhara配列(2026)の検討課題とします。

アプリ切り替え

もう一つ、快適なパソカタ生活のために欠かせないのがAlt-Tab(またはCmd-Tab)によるアプリケーション切り替えです。私はひとつのキーボードをMacとWindowsで同時に使用することはないので、AltかCmdかどちらかにだけ対応できればよい(OSを変える際はキーマップもなおす)んですが、30%キーボードだとAltやTabの置き場所にも苦労します。

最下段に余裕のあるacaiおよびdetourでは、最下段にAltを置けばいい…のですが、問題はTabで、これがベースレイヤーにないとアプリ切り替えが3キーの同時押しになってしまいます。これは厳しい。ので、私はqmkのkeymap.cをカスタムすることでAPPCHGという特殊なキーを追加しています。

APPCHGは最下段に配置します。押している間はAltが入力され、かつレイヤーが専用のものに切り替わります。これによって、30%キーボードでありながら通常のキーボードと変わらない感じでAlt-Tabが入力できています。

littolの場合は最下段が1キーしかないため、VキーをAltにし、W+Rの同時押し(Combo Key)をTabに割り当てています。ただこれもqmkの記述を頑張ればVをAPPCHG相当にできる気がするので、そのうち試したいところです。

おわりに

今回は私が使っている30%キーボード用の配列を紹介しました。みなさまの参考になれば幸いです。

これでどんなキーボードが来ても大丈夫…と思いきや、実はまだチャレンジしていないカテゴリがあります。それがこれ。

10uロースタ(row-staggered)です。Lの右にキーがひとつもありません。前述のように私はベースレイヤーにセミコロンが必要なのですが、はたしてこれでやっていけるのでしょうか…。不安しかないものの、ひとたび「どうしてもこれで打鍵したい」と思わせるようなキーボードとの出会いがあればきっと取り組むことになるのでしょう。俺達のキボ旅はまだ始まったばかりだ。

この記事はdetourで書きました。

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