脳と身体の話シリーズ(1) 身体とか整体の話がしたい。
前のブログは技術的な話が主だったが、このブログではそれ以外のことも書いていきたいと思っている。書きたいことの一つに、脳とか身体の話がある。
身体について興味をもつようになったきっかけは「ぎっくり腰」だった。朝、会社の駐輪場で自転車に鍵をしようと思って屈んだところ、腰に激痛が走り、なんとかオフィスまではたどりついたものの、立っていられなくて病院まで車で連れて行ってもらうことになった。幸い、数日間安静にしていたら治ったのではあるが、20代後半にしてぎっくり腰をやるというのはさすがにペースが早すぎるという気がして、チャレンジしてみたのが整体だった。
整体とマッサージの違いは何だろうか。整体にはいろいろ流派があるけど、実は「整体師」という資格はないらしい。そのため整体という名前が付いていても、どのような施術を行うのかは店舗によって違うのである。そういうわけでどうも人に勧めにくいのだけど、ともかく僕が行っていたところは野口整体系だった。
野口整体というのは野口晴哉という人が作ったもので、整体、という言葉も同時期にできたものらしい。野口晴哉のエピソードで一番面白かったやつは、幼い息子が大腿骨を骨折したときの話だ。
(p.234) 身体全体との関係を探っていくうちに、不思議なことに目と大腿骨のつながりがわかってきたんです。 それは天才と謳われた野口晴哉先生の凄まじい感覚を通してわかったことだと思うんですが、目に手を当てると激しい痙攣が起きて、グーッと大腿骨がつながってきたといいます。
なんか『バキ』みたいな話で、こういうの昔の自分なら一笑に付してたと思うんだけど、今となっては「どのようなメカニズムがあればそれらの相関が成り立つだろうか」などと考えてしまう。というのは、人体というものは意外な場所が互いに関連しているものなのだということを知ってしまったからである。
例えば「目」と「太もも」が繋がっているというのは、自分でもなんとなく分かる気がする。例を上げよう。
- 目のピントを合わせるとき、太ももの筋肉が動く感じがする。
- いったん目を緩めると分かりやすいかもしれない。緩めたり合わせたりを繰り返すと、太ももや胸の筋肉が緊張する気がしないだろうか?緊張させずにピントだけ合わせることができるだろうか?
- 逆に夜布団で横になっているときに太ももを手で暖めると、目のまわりが緩むのが感じられる。
- 目が十分リラックスしている人は感じにくいかもしれない。僕は遅くまでPCをいじっていることが多いのでだいたい固い。
考えてみると人体は複雑な系なので、あるパーツとあるパーツが完全に独立しているという保証は何もない。僕は人体の内部構造については詳しくないけれど、自分の感覚から離れたパーツの関連性が想像できるというのは面白い。
というような話をこのシリーズでは書いていきたい。各記事はBodyタグからたどれる予定である。